尼のおばちゃん

尼のおばちゃん



blanc chat は、JR尼崎駅北の長洲通りに面した場所で、スーパーや商店街の近くにあります。
店先には花壇やプランターに植えるようなポット苗や鉢花、
店内には主に切花とドライフラワー、
時期によっては観葉植物も並びます。

店に立ち寄られるお客様には様々な事情がありますので、場合によってはお花を取っておくこともあります。

多いのは、①これから買い物に行くところで、帰りによるから置いといてというパターン。
その場合は、お支払も済まされ数時間以内にお渡しすることがほとんど。

次に多いのは、②買い物の帰り、荷物がいっぱいで持ちきれないから、後で取りに来るパターン。
この場合は、商品によっては翌日取りに来るということもありえます。もちろんこの際もお支払いただいておくのが定説。

これは稀ですが③健康維持のためウォーキングもしくはランニングの途中で現金を持ち合わせていないというパターン。
この場合のお客様は過去に一人しか例がありませんが、家が近所であることも確認でき、すぐに来店されました。

お客様の事情をくみ取って行き届いたサービスを!
こういうのが個人商店の強みなんだわ。

母の日が過ぎてそんなことをぼんやり考えながら店先で陳列作業をしていたある日、
通りすがりのおばちゃんが、ハイビスカスをみて立ち止まりました。
「キレイやなぁ。これいくら?」
問いかけられたスタッフSくんが価格を伝えたところ、おばちゃんの妥当と思う価格と違ったのか反応が鈍かった。

こういったやり取りは日常茶飯事で、
「結構するのね・・・。」
「また来るわね。」
と無難にフェードアウトされる方が多いのですが、
そのおばちゃんは違いました。
「明日か明後日に来るから、それ置いといて。」
おばちゃんが指さしたのは、自分が目を惹かれたハイビスカスではなく、
3個残っていたトレニアの3号ポット苗のうちの2個でした。
価格は、1個120円。
3個お買い上げいただくと1個100円となりお買い得に!
しかし、今回は2個というので240円です。

スタッフSくんが、取り置きを快諾し清算をお願いすると、
「後で払うたらあかんの?」
清算を渋られると思わなかったので
私は、思わずおばちゃんをガン見してしまいました。

ツバのついた帽子にサングラス。
少しぽっちゃりでお腹回りもふっくら。
何の花かわからない花の大柄のデザインのブラウスをTシャツの上にはおり、
足のラインがしっかり見えるパンツスタイル。

ごくごく一般的な尼のおばちゃん。

手には買い物に出かけるのに最低限の必需品が入っていそうな鞄と、
40号サイズくらいのレジ袋が2つ。

おばちゃんの事情を私なりに思いめぐらせてみました。

①手持ちのお金が無くなった?  
   ↓
 銀行のキャッシュロビーはすぐそこにある。

②キャッシュカードを持っていないし家が遠い?
   ↓ 
 徒歩で立ち寄り、また来ると言うからにはさほど遠方に住んでいるわけでもなさそう。

③お金を取りに帰るのは面倒くさいがどうしてもそのトレニアが欲しい?
   ↓ 
 そんなに欲しいならばすぐにお金を取りに帰り、トレニアを持ち帰るだろう。

ではなぜ、おばちゃんは240円の支払いを拒むのか?

最終的には、トレニアの取り置きは出来ない旨を伝えてお帰りいただきましたが、
私にはさっぱり意味が分からない出来事でした。

この後の、スタッフSくんの「おばちゃん考察コメント」がすごかった。
次回に続きます




 

2017-05-26 12:03:56

その他 花屋の日常のお話し   |  コメント(0)

 

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